お笑い芸人であり会社役員でもある厚切りジェイソンさんおすすめ米国株ETFのVTI。
著書である「ジェイソン流お金の増やし方」でVTIへ投資していることをお話しされています。
お笑い芸人であり会社役員でもある厚切りジェイソンさんおすすめ米国株ETFのVTI。
著書である「ジェイソン流お金の増やし方」でVTIへ投資していることをお話しされています。
VTIは米国の株式市場全体に投資できることで有名なETF。
しかし、高配当米国株ETFとして有名なSPYDやVYMの配当利回りは3%〜5%に比べ、VTIの配当利回りは1.5%〜2%とそれほど高くはありません。
しかし値上がり利益、いわゆるキャピタルゲインを考慮するとVTIはこの20年間で年利6%を下回ったことがありません。
配当によるインカムゲインはSPYDやVYMで確保しVTIではキャピタルゲインを狙う。
そんな狙いで投資されている方も多いでしょう。
そこで今回はVTIの配当利回りや株価の推移など特徴をまとめます。
米国株ETFへの投資を始めた理由や私のポートフォリオは日本株のみはNG!米国株・ETFを組み合わせた長期投資で資産作りでまとめています。
そして投資中の「米高株ETFの運用実績」についても【米国株】高配当ETF投資の運用実績 | 月5万の不労所得を目指すでまとめていますので、よかったらご覧ください。
米国市場全体へ投資する米国株ETF『VTI』の特徴
VTIはバンガード社が提供する米国株ETFで、最大の特徴は構成銘柄数の多さ。
なんとアメリカの上場企業4,000社のうち3,600社を超える数が構成銘柄に含まれます。
アメリカ全体へ投資しているのに近いですね。
バンガードとは
米国ペンシルベニア州に本拠を置く世界最大級の運用会社。「インデックス・ファンドの父」として知られる創業者のジョン・ボーグル(1929年~2019年)は1975年にバンガードを創立し、1976年に現在S&P 500インデックス・ファンドとして多くの人に知られる世界初のインデックス・ファンド「ファースト・インデックス・インベストメント・トラスト」を設定。
VTIはSPYDやVYMと同様に米国株ETFにおいて人気の銘柄。
現に米国上場ETF全体でみてもSPY、IVVに次ぐ3番目の純資産を誇り、日本円にして運用額は12兆円を超えるほど。
人口が増え成長し続けるアメリカ全体へ投資するので、厚切りジェイソンさんが主要銘柄にするのも納得です。
そんなVTIについてポイントを5つにまとめましたので解説します。
❶構成銘柄
VTIを構成する上位10銘柄。
銘柄 | 業種 | 比率(%) |
---|---|---|
Apple Inc. | テクノロジー | 5.8 |
Microsoft Corp. | テクノロジー | 5.0 |
Amazon.com Inc. | テクノロジー | 3.0 |
Alphabet Inc. (GOOGL) | テクノロジー | 1.8 |
Alphabet Inc. (GOOG) | テクノロジー | 1.6 |
Tesla, Inc. | 消費財 | 1.5 |
NVIDIA Corporation | テクノロジー | 1.3 |
Berkshire Harhaway Inc. | 金融 | 1.2 |
Meta Platforms, Inc | 通信サービス | 1.1 |
UnitedHealth Group Incorporated | ヘルスケア | 1.0 |
構成銘柄は3,600社を超えますが、上位はGAFAMをはじめ有名企業が占めています。
業種も上位はテクノロジーが半数に。
ちなみにAlphabetは2015年に設立された、Googleをはじめとしたグループ企業の持ち株会社。
議決権の違いからGOOGLとGOOGの2種類ありますがどちらも含まれるため、GoogleはVTIの4.4%を構成します。
高配当米国株ETFのSPYDやVYMは、このようなテクノロジー企業は含まれていませんでした。
なぜならテクノロジー企業は、利益は配当ではなく開発費や投資に回しており、高配当銘柄ではないためです。
特にAmazonは何年にも渡り積極投資による赤字決算を続けていました。
利益を投資し事業の拡大を続け、世界中で利用されるサービスを作っているのですね。
SPYDやVYMではカバーできない成長企業への投資をしつつアメリカ全体に投資できる。
これがVTIをおすすめする理由です。
❷業種別構成比率(セクター比率)
業種(セクター) | 比率(%) |
---|---|
テクノロジー | 27.1 |
消費財 | 16.0 |
資本財 | 13.9 |
ヘルスケア | 13.1 |
金融 | 11.2 |
消費者サービス | 8.2 |
通信サービス | 3.0 |
石油・ガス | 2.9 |
公益 | 2.6 |
素材 | 2.0 |
上位5つの「テクノロジー」「消費財」「資本財」「ヘルスケア」「金融」が10%を超えています。
構成銘柄の上位5個を占めた「テクノロジー」の比率が、20%超えと非常に高い割合となっています。
そして「通信サービス」「石油・ガス」「公益」「素材」が低くなっています。
「テクノロジー」「金融」は不況時には弱く好景気時に強いという特徴があるため、多少バランスに欠けるところではありますが、SPYDやVYMを組み合わせれば、かなり有用なポートフォリオになるでしょう。
❸分配金利回り
分配金は年に4回(3,6,9,12月)。
直近の分配金は$0.7082で分配利回りは1.34%です。
ここ10年での平均利回りは1.2%〜2.1%。
株価の下落が生じると2%を超えてきますね。
2009年のリーマンショック時やコロナショックで暴落した際には、配当利回り2.1%超えを記録しています。
分配金や利回りの推移をまとめます。
年 | 年末株価 | 年間分配金 | 利回り |
---|---|---|---|
2021年 | $241.44 | $2.93 | 1.214% |
2020年 | $193.75 | $2.77 | 1.43% |
2019年 | $158.25 | $2.905 | 1.836% |
2018年 | $120.28 | $2.604 | 2.165% |
2017年 | $128.13 | $2.343 | 1.829% |
2016年 | $105.71 | $2.215 | 2.095% |
平均 | $2.628 | 1.761% |
おおよそ分配金は増加していますが利回りが低下しています。
これは2018年から2021年にかけて株価が2倍になったため。
構成銘柄でも触れましたがGAFAMなどテクノロジー企業の比率が高いため、配当よりも値上がりの恩恵を受けているからですね。
❹株価推移
直近5年間の株価推移を見てみましょう。

2020年にコロナショックで大きく下げていますが、全体で見ると順調に右肩上がりに成長しています。
実際、2018年の年末株価($120.28)に対して2021年の年末株価($241.44)と2倍以上になっています。
3年で2倍というのは行き過ぎな気もしますが、アメリカの成長力の強さを感じます。
分配金のインカムゲインは少ないですが、米国市場の3,600銘柄へ分散投資ができ、これだけのリターンがあるVTIは是非ポートフォリオに入れたいおすすめ銘柄です。
❺低コスト
ETFや投資信託への投資で気になるのが信託報酬などのコスト。
VTIの総経費率は0.03%とかなり低コストで運用が可能。
長期投資をする際は信託報酬などの手数料が高いと、パフォーマンスを徐々に毀損するので、信託報酬が低い銘柄を選ぶようにしましょう。
そしてSBI証券であれば買い付け手数料が無料のため、信託報酬だけで米国株ETFへ投資可能となります。
買い付け手数料は意外と高くつくので無料なのは非常に嬉しいですね。
VTI分析まとめ
米国株3,600銘柄以上へ広く分散投資できるVTI。
高配当米国株ETFで代表的なSPYD、VYMとは異なる構成銘柄・セクター比率を有しています。
VTIだけでも成長が見込める米国市場ですが、SPYD・VYMと組み合わせて投資をすると、配当も貰えるためよりバランスの良いポートフォリオになるでしょう。
VTIと同様のETFにVOO(S&P500連動)がありますが、上位の構成銘柄・セクター比率は、VTIと大きく変わりませんが、銘柄数は500銘柄と1/7。
ただ、分配利回りや値上がり率、経費率に優劣はありませんので、どちらか迷った場合は好みでVOOを選択してもよいかもしれません。
ETFは個別株と比較して刺激は少ないですが、長期投資を行うには分散性・成長性ともに安心して投資することができる商品です。
これからも積極的に買い進め、さらに分配金再投資で資産構築を行いたい銘柄。
不労所得となるインカムゲインと合わせてキャピタルゲインを得る資産として加えてみてはいかがでしょうか。
私が投資している米国株ETFはSPYD・VYM・VTI・QQQ・VGIの5つ。
これに積み立てNISAのeMAXIS Slim米国株式(S&P500)が米国株投資のメイン。
米国株投資・高配当投資は投資した先の将来がとても楽しみに感じられるのでおすすめです。
投資する上で必ず訪れる下落相場の対応方法など経験談としてまとめてある次の書籍は参考になるのでかなりオススメです。

米国株ETFをはじめ2021年の資産運用成績も2021年資産運用まとめ ~配当金100万への道~でまとめていますのでご覧ください。

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