米国株ETFの中で高配当銘柄として有名なSPYD。
一番の魅力は4%を超える分配利回りで、配当重視戦略をしている私の中心銘柄の1つでもあります。
高い配当利回りを実現するSPYDは、継続的に配当収入が欲しい方に向いているETF。
そんなSPYDの特徴や構成銘柄、直近の配当利回りについてまとめます。
SPYDやVYMなど米国株ETFの運用実績を【米国株】高配当ETF投資の運用実績 | 月5万の不労所得を目指すでまとめていますのでよければご覧ください。
米国株ETFを中心とした高配当株への投資を始めたきっかけ、私のポートフォリオもこちらからどうぞ。
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『SPYD』| SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETFとは
SPDRは世界最大のETFを提供するステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが提供するETFブランド。
そして『SPYD』はSPDRシリーズとして上場しているETFです。
SPDRの中でも『SPYD』は低コストかつ高配当なETFであるため、コロナ禍前までは特に人気となっていた銘柄。
ETFの特徴はS&P500銘柄のうち配当利回り上位80銘柄の均等平均加重である点。
均等平均加重とは上位80銘柄に対して時価総額等は関係なく、およそ1.25%ずつ均等に投資する仕組み。
ちなみに均等平均加重に対して時価総額加重があり、こちらは各構成銘柄の時価総額に応じて銘柄ごとに投資割合が異なる方式です。
多くのETFが時価総額加重を採用しているのに対して、SPYDは均等平均加重であるのが大きな特徴となります。
また、構成銘柄として特筆すべきなのが金融・公益事業・不動産セクターの占める割合。
後述しますが業種別構成比率(2021年10月時点)として高い順に、金融18.04%、公益事業16.81%、米国REITを含む不動産に16.19%となっています。
SPYやVYM、HDVといった他の高配当ETFと大きく異なる特徴でしょう。
それでは、SPYDにおける具体的な5つのポイントを見ていきましょう。
❶構成銘柄 ~上位10銘柄~
SPYDを構成する上位10銘柄をご紹介します。
銘柄 | 業種 | 比率(%) |
---|---|---|
Baker Hughes Company Class A | エネルギー | 1.62 |
Marathon Petroleum Corporation | エネルギー | 1.52 |
Valero Energy Corporation | エネルギー | 1.52 |
Comerica Incorporated | 金融 | 1.5 |
ONEOK Inc. | エネルギー | 1.49 |
KeyCorp | 金融 | 1.48 |
Williams Companies Inc. | エネルギー | 1.43 |
M&T Bank Corporation | 金融 | 1.43 |
Huntington Bancshares Incorporated | 金融 | 1.42 |
People’s United Financial Inc. | 金融 | 1.42 |
SPYDが連動するS&P500高配当指数は、S&P500構成銘柄のうち配当利回り上位80銘柄で構成されています。
そして1月と7月にリバランス(銘柄の入れ替え)され、各銘柄の構成比率が均等になるように調整されています(均等平均加重)。
2019年の上位は1位が香水マーケットシェア世界第1位のコティ、2位はスマートフォンをはじめ多くの情報機器で利用されている半導体大手のクアルコム、3位は印刷機器のゼロックスでした。
アメリカで人気のスーパーターゲットも4位に入っていました。
一方、コロナ禍の影響もあるのでしょうか。
2021年は金融とエネルギーに大きく構成銘柄が変更されました。
このように上位10銘柄の構成比率は14.83%。
高配当銘柄を中心に構成されているため、通常のETFとは異なる銘柄へも投資が可能です。
❷業種別構成比率(セクター比率)
業種(セクター) | 比率(%) |
---|---|
金融 | 18.04 |
公益事業 | 16.81 |
不動産 | 16.19 |
エネルギー | 12.94 |
生活必需品 | 8.65 |
素材 | 6.14 |
情報技術 | 6.08 |
コミュニケーション・サービス | 6.04 |
ヘルスケア | 5.79 |
一般消費財・サービス | 3.32 |
SPYDの業種上位3位は、金融・公益事業・米国REITを含む不動産でこの3業種で50%以上を占めています。
不動産や公益事業、4位のエネルギーなどは安定配当を期待させるセクターであり、インカムゲインを目標とした投資には最適なETFではないでしょうか。
ただ、2019年とのセクター比率が大きく変わっておりコロナが大きく影響していることがわかります。
❸高い分配金利回り
分配金は3月/6月/9月/12月の年4回。
直近の分配金は$0.447で分配利回りは4.48%とやはり高い利回りとなっています。
ETF設定以来の平均利回りは4%を超えており、安定して配当を運んでくれるETFと考えられるでしょう。
2018年などの下落局面では分配金利回りが5%近くになったこともあります。
下落したタイミングでは、積極的に購入したいETFですね。
直近の分配金データをまとめます。
年 | 年末株価 | 年間分配金 | 利回り |
---|---|---|---|
2021年 | $42.05 | $1.55 | 4.70% |
2020年 | $32.94 | $1.63 | 4.95% |
2019年 | $39.25 | $1.75 | 4.45% |
2018年 | $34.07 | $1.62 | 4.75% |
2017年 | $37.45 | $1.42 | 3.80% |
2016年 | $34.86 | $1.51 | 4.34% |
平均 | $1.58 | 4.49% |
分配金は増加傾向で利回りも平均4%超え、2020年は5%に近い利回りでした。
❹株価推移
設定された2015年から基本的には右肩上がりとなっています。
2018年・2019年などNYダウが最高値を更新するなど、好景気が続いていたので当然の結果ではありますが。
一方、2020年のコロナショックではSPYDも暴落しました。
当時はTwitterでもSPYDへの批判が多く、多くの初心者投資家が投げ売りしていました。
振り返ってみると暴落時点から完全な右肩上がり。絶好の買い場となりました。
やはり高配当株・高配当ETFは崩れた時に買い増すのが投資の定石。
SPYDに投資するならこの点はしっかりと意識して、暴落時にも慌てず買い向いたい。
今後も世界景気・米国景気に左右はされるでしょうが、アメリカの経済成長率を考慮すると、10年単位で少なくとも横ばいまたは上昇していく可能性が高いETFでしょう。
暴落時の対処方法など投資を行う上で読んでおくべき本。ぜひ一度チェックしてみてください。
❺低コスト
ETFや投資信託への投資で気になるのが信託報酬などのコスト。
SPYDの総経費率は0.07%とかなり低コストで運用が可能。
このような高配当の米国株式・ETFへ広く投資できるETFが、この経費率はありがたいです。
そして購入時にかかる買い付け手数料ですが、SBI証券で無料となりました!
買い付け手数料は意外と高くつくので無料なのは非常に嬉しいですね。
SPYD分析まとめ
米国高配当銘柄に低コストで投資できるSPYD。
景気変動の影響を比較的受けやすい資本財・素材のウェイトが低く、公益事業やエネルギーが多く、本来ミドルリスクと言われるREITが多く組み込まれている点で、高配当株ETFの中でもディフェンシブなETFとされています。
そして1口約$40なので少額から米国市場のポートフォリオを構築できるのが魅力。
価格や分配金は景気動向により変動もあるでしょうが、積極的に買い進めたい銘柄です。
分配金でさらにSPYDへ再投資していけば、間違いなく安定収入を生み出す資産となるでしょう。
高い分配金利回りで不労所得となるインカムゲインを生み出す金の卵としてポートフォリオに加えてみてはいかがでしょうか。
SPYDと合わせて高配当米国株ETFのVYM、米国に広く分散投資できるVTIへの投資も分散投資としておすすめ。
私が投資している米国株ETFについてもまとめていますのでご覧ください。
投資していると必ず訪れる下落相場の対応方法など経験談としてまとめてある次の書籍はとても参考になります。
投資している方、これから米国株へ投資を検討している方にはぜひオススメしたい書籍、一度手に取っていただけると幸いです。
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