米国株ETFの中でも高配当銘柄として有名なVYM。
一番の魅力は3%を超える分配金利回りです(2022年5月時点で3.42%)。
たぱぞうさんの本でVYMを知ってからは、私の米国株ポートフォリオの中心銘柄となっています。
そんなVYMについて構成銘柄、過去・直近の配当利回り、株価など特徴についてまとめます。
米国株ETFを中心とした高配当株への投資を始めたきっかけや運用成績は下記をご覧ください。
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【高配当ETF】VYMの概要
VYMはバンガード社が運用するETF。
バンガードは、「ブラックロック」「ステート・ストリート」と並び世界の3大資産運用会社の1つ。
人気のあるVTIやVYMもバンガードが提供するETFで低コストなETFを多く取り扱っています。
VYMの特徴は400社以上の高配当銘柄に分散投資していること。
銘柄名 | バンガード・ハイディビデンドイールドET |
運用会社 | バンガード社 |
構成銘柄数 | 443社 |
純資産額 | 464億ドル |
リバランス | 年1回 |
分配金回数 | 年4回(3,6,9,12月) |
分配金利回り | 3.42% |
経費率 | 0.06% |
構成銘柄数が400社超えと分散度合いが高いETFです。
高配当でこれだけ分散投資されているのは非常に安心感があります。
分配金利回りは3%超え、経費率は0.06%と低い設定。
VIGほどではありませんが、価格も上昇傾向で配当収入のインカムゲインだけでなく値上がり益となるキャピタルゲインも期待できます。
VYMの特徴
FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指すことが投資方針。
High Dividend Yield Index(ハイディビデンド・イールド・インデックス)は、名前の通り米国の高配当銘柄で構成するというもの。
具体的には、大型株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄からへ投資されています。、およそ400銘柄の米国株に投資しています。
SPYDと同様に低コストかつ高配当であるため、米国株ETF投資において人気の銘柄。
それでは、VYMのポイントを5つに分けて詳細を見ていきましょう。
❶構成銘柄
VYMを構成する上位10銘柄は次のようになっています。
銘柄 | ティッカー | 業種 | 比率(%) |
---|---|---|---|
Johnson & Johnson | JNJ | Health Care | 3.22 |
Exxon Mobil Corp. | XOM | Energy | 2.77 |
JPMorgan Chase & Co. | JPM | Financials | 2.64 |
Procter & Gamble Co. | PG | Consumer Staples | 2.42 |
Chevron Corp. | CVX | Energy | 2.30 |
Home Depot, Inc. | HD | Consumer Discretionary | 2.15 |
Pfizer Inc. | PFE | Health Care | 2.02 |
Eli Lilly & Co. | LLY | Health Care | 1.81 |
Bank of America Corporation | BAC | Financials | 1.80 |
AbbVie Inc. | ABBV | Health Care | 1.77 |
2022年時点では、1位のジョンソン&ジョンソンをはじめヘルスケアセクターの企業が上位を占めています。
そしてVYMは上位10銘柄の割合はおよそ20%と、銘柄を絞りすぎることなく高配当の幅広い分散投資を実現。
上位銘柄の多くは米国だけでなくグローバル展開している企業なので、長期的にも成長する可能性が高いETFであることが特徴です。
❷セクター比率
高配当銘柄が多い金融やヘルスケアが高く、グロース銘柄が多い情報技術や通信の比率が低いのが特徴。
セクター(業種) | 比率(%) |
---|---|
金融 (Financials) | 20.1% |
ヘルスケア (Health Care) | 14.4% |
生活必需品 (Consumer Staples) | 12.8% |
エネルギー (Energy) | 10.0% |
資本財 (Industrials) | 9.9% |
一般消費財 (Consumer Discretionary) | 8.3% |
公益事業 (Utilities) | 8.0% |
情報技術 (Information Technology) | 6.9% |
通信 (Communication Services) | 5.4% |
素材 (Materials) | 4.2% |
構成銘柄でも上位のジョンソン&ジョンソンをはじめとしたヘルスケア、P&Gを代表とする一般消費財は不況時にも強いディフェンシブなセクター。
一方で、金融・資本財・情報技術は不況時には弱いですが、好景気時には強いといった特徴があります。
このように、セクターとしてもバランス良く構成されているため、どのような状況でも安定した運用が見込めるVYM。
SPYDは「不動産」や「公益事業」の比率が高く、同じ高配当米国株ETFとしても構成が異なるので、合わせて投資するには組み合わせが良いETFではないでしょうか。
❸分配金(配当金)の推移
分配金は3月/6月/9月/12月の年4回、2022年5月時点での分配(配当)利回りは3.42%。
過去の分配金利回りの実績は平均して3%超です。
年間分配金も順調に増加し続け、株価も2016年末の$75から$110超えとおよそ1.5倍に。
年 | 年末株価 | 年間分配金 | 利回り |
---|---|---|---|
2021年 | $112.11 | $3.10 | 3.38% |
2020年 | $91.51 | $2.91 | 3.11% |
2019年 | $93.43 | $2.84 | 3.64% |
2018年 | $77.99 | $2.65 | 3.09% |
2017年 | $85.63 | $2.40 | 3.17% |
2016年 | $75.77 | $2.21 | 3.30% |
平均 | $2.68 | 3.28% |
VYMの株価と分配器の推移をグラフ化してみました。
株価とともに分配金も上昇しているのがよくわかります。
数年で株価上昇と3%以上の利回りがあるのはVYMの大きな特徴です。
❹株価推移
一時大きく下げているところもありますが、基本的には右肩上がりとなっていることがわかります。
近年はNYダウが最高値を更新するなど好景気が続いているので、SPYD同様に右肩上がりとなっています。
今後も世界景気・米国景気に左右はされるでしょうが、アメリカの経済成長率を考慮すると、こちらも同じく上昇していく可能性が高いでしょう。
❺低コスト
ETFや投資信託への投資で気になるのが信託報酬などのコスト。
VYMの総経費率は0.06%とかなり低コストで運用が可能。
長期投資をする際は信託報酬などの手数料が高いとパフォーマンスを徐々に悪化させるので、コストが低い銘柄を選ぶようにしましょう。
SBI証券は、NISA口座であれば取引手数料も無料ですのでおすすめです。
VYM投資:よくある質問
買い時はいつ?
株価推移の通り現状は右肩上がりの株価となっています。
分配金利回りが3%を超えたタイミング、特に過去高値付近である利回りである3.2%を超えると購入タイミングと見てよいでしょう。
VYMにおいて配当収入を求めるのであれば、400銘柄で分散投資されているので多少の価格下落でも怯まず買い増しすることを心がけましょう。
VYM分析まとめ
米国高配当銘柄に低コストで投資できるVYM。
投資先として申し分のないETFです。
他の高配当米国株ETFであるHDV(構成銘柄がおよそ80銘柄)と比較しても、VYMは構成銘柄(400銘柄)が多いため、より分散投資が実現できます。
また、高配当米国株ETFとして投資しているSPYDと比較しても、セクター比率が異なるため、SPYDと組み合わせて投資するにも最適なETFとなります。
ETFは個別株と比較して刺激は少ないですが、長期投資を行うには分散性・成長性ともに安心して投資することができる商品。
SPYDと合わせて積極的に買い進め、さらに配当再投資で資産構築を行いたい銘柄です。
高い分配金利回りで不労所得となるインカムゲインを生み出す資産の1つに加えてみてはいかがでしょうか。
オススメETFを改めてご紹介しますと、高配当のSPYD・VYM、増配が特徴のVIG、アメリカ全体へ分散投資するVTIの4つ。
運用実績も公開していますので、銘柄分析記事と合わせてご覧ください。
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